2012年04月21日

一度きりと言うけどさ


人生一度きり、とよく言うけどさ。



もちろん、命ってのはひとつのモノに一個しかないわけで、そもそも『個』と数えるのか知らないけど


それでも、ひとつの命が終わるまでには、けっこういろんなことが起こるわけで。


その『いろんなこと』にも、始まりと終わりがあって、『いろんなこと』の命があると思うんだ。


例えば、人間の命が終わるまでに。


まず生まれる。 否応もなく、気がついたら生まれているわけだ。


いつの間にか、願ってもいないのに、なぜか存在するわけだ。


そこからどんどん『成長』していく過程でも、いろんなことが生まれ、終わっている。


分かりやすいもので言えば、小学生が始まって、終わる。


中学生が始まって、終わる。 恋が始まって、終わる。 思春期が始まって、終わる。


他にもたくさん。 両親の結婚生活が、始まって終わる。 テストが始まって、終わる。




そんな、始まりと終わり、出会いと別れ、そんなものの繰り返しだ。


繰り返しの連続が、人間の命であるのかもしれない、というくらいに。



一度きりの人生、それはまったくその通りだ。


そして、後戻りができないのも、この世の定めだ。運命だ。



始まって、終わる。


始まって、終わる。


始まって、終わる。



ただそれだけの、命だ。



わたしたちには、嫌でも考えてしまう能力が予め備わっている。


だから、始まった(始まっていた)ことも、終わることも、なんとなく分かる。



その意識した瞬間から、『いろんなこと』が生まれているんだと実感した。


実感した瞬間から、終わりに向かってひた走っている。


生まれ、滅び。


生まれ、滅び。


生まれ、滅びているのだ。



何度も何度も生まれ、何度も何度も滅びている。


最終的にその考える能力が失われるまで、死に至るその瞬間まで、始まって、終わっている。




人生そのものは一度きりでも、その中には、いくつもの誕生と死滅、始まりと終わりが繰り返されている。



何度だって、生まれ変わることができる。



何度だって、死ぬことができる。



いつまでだって子どもの人。


生き急ぎ過ぎて、ちょっと早めに還る人。


わりと順調に、繰り返している人。


始まりと終わりが、極端に少ない人。



いろんな人がいるけどさ。



何度でも生まれ変われると、知らない人がたくさんいる。



自分で自分を、がんじがらめにして。



恵まれている、命に甘えて。




何度でも生まれよう、何度でも手放そう、何度でも信じよう、何度でも死のう。



その繰り返しの連続が、命の連鎖。 世界の真理。 わたしの真実。




繰り返し繰り返し、言おう。



命は一度じゃない。 生命としての命はいつか終わる。


それまでに、人は何度でも生まれ変わることができる。何度も死ぬことができる。



だったら、いろんなことを、ひとつの命として生きてみようぜ。



きっと、最後の瞬間、にやりと笑って還ることができるはずだ。



***

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Posted by hys at 22:20│Comments(0)独り言
 
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