灰色のまち

今日はなんだか、クリエイティブな気分。


良い音楽をたくさん聴いて、言葉が次々と溢れてきた。


そして、なんだか前向きな、どこか悲しくて、淡い痛みのような。



そんなときに、思い浮かんだ言葉。




最も長生きした人は、最も多くの歳月を生きた人ではなく


最もよく人生を経験した人だ。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ジャン＝ジャック・ルソー




うん、ほんとうにその通りだ。


長く生きるより、どう生きたか、何を得たか、どんな経験をしたか。


良い事も悪い事も、ぜんぶひっくるめて、経験だ。


糧になっているか、なっていないか、そんなのはどうでもいい。　　

体感して、肌で、心で感じないと、人間は本当の意味で『分からない』んだ。


それを分かったふりをして、当たり前だよ、とか、常識でしょ、とか言う人に、反吐が出る。


本当の意味で、分かっているのか。


それが当然だから、という理由は聞き飽きた。


そりゃあ、誰かが嫌な思いをするであろう、と想像することはできる。


でも、自らが対象である場合には、仕方がなかった、人間だもの、という割に


他人が対象になると、忽ち非難の嵐を暴れさせる。それは、違うだろう、と。



自分がいざ、その立場に立てば、分かることなんだ。気づくことなんだ。


それを、自分の頭でっかちな考えだけを押しつけて、他者を排除して排除して、


結局残るのもはなんだ。　経験せずとも分かる、とでも？



何事も経験だ。良い事も悪い事も。


いま、悩みを抱えているのなら、ひとつ考えてみてほしい。


その悩みは、いったい、誰が悪くて、何が原因か？


そして、その悪い人の中に、自分は全くいない、とでも？


自分に少しも責任はない、と？



経験なしに、体感なしに、その立場に立つというのは、わたしの、あなたの主観にすぎない。


想像は、悪い事ではない。　ただ、ほんとうの意味で、他者の立場に立つなど、経験なしに


できはしないのだ。　経験したとしても、ぴったり他者には、なれはしないのだ。



近づくことしか、できない。　


分かったふりをしているなら、近づいたふりをしているだけだ。


それが、血を分けた家族でさえ。


分からないから、愛おしいのではないか。


分からないから、愛するのではないか。








最も長生きした人は、最も多くの歳月を生きた人ではなく



最もよく人生を経験した人だ。




ポケットに名言を