2011年12月18日

小難しい女

わたしのことをそう思っている人は、あまり居ないだろう。

だって、普段のわたしは超が付くほどアホで馬鹿だから。

何をもってアホなのか、馬鹿なのかは分からないけど、

わたしがこんなくだらない事を『なんで?どうして?』と

考えているとは、周りの人は思ってもいないだろう。



でも、もしかしたら、みんなみんな『なんで?どうして?』

と、あらゆるものに疑問を感じながら生きているのかもしれない。

それを言葉にしないだけで、感じているのかもしれない。



行き着くところはすべて『自分の頭の中は自分にしか分からない』し

『他人の頭の中を覗くことは出来ない』のだ。



例えば、ある夫婦がいる。

お互いに隠し事などないし、夫はよく働き家事も積極的にする。

妻は、とても美味しい食事を用意するし、家の中はいつもピカピカだ。

友人や同僚からは、理想の夫婦として好感をもたれているし、

本人たちもそれを信じて疑ってはいない。


でも、それでも。


相手がこの瞬間、何を考えているかなんて、分かりはしないのだ。

夫は『今度の出張は愛知か。じゃあエミちゃん家に泊まろう』と考えながら

妻の作った美味しい夕食を『美味いな!いつもありがとう』と言っているのかもしれない。

妻は『今度のボーナスいくらかしら。ヴィトンの新作が出たのよね。生活費は

    カードで済むし、貯金ちょっとしとけばバレないわ。』と思いながら、

愛しい旦那様のありがとうに遠慮しつつ『貯金もうすぐ1000万よ。いつもおつかれさま』

と言っているかもしれない。

夫は自分が外で働いている間、妻が何をしているか分からないし

妻も夫がいない間、夫が何をしているかは分からない。

当たり前だけど、自分の子どもでさえ、それは分からないのだ。


そんなことを考えていたら、誰も何も信じられないじゃないか。

鈍感力とはそのために磨くものだ!

と仰る方もいる。


わたしもその一人だ。

そんなこと考えていたら身がもたない。

いつも誰かを疑っていては、自分が疲れるから。


でも、『そんなことがあるかもしれない』と想像はする。

だって自分以外の誰かのことなんて、わたしには分からないから。

自分の思いでさえ、上手く言葉にできずにモヤモヤしているというのに。


だから、人は信じるということを大事にしていればよい。

まっすぐに、ただひたすら赤子のように、自分以外を信じる。

自分を信じられない人間は、他人(自分以外)を信じることなどできない。


自分を信じる、即ち『自信をもつ』ということだとわたしは思う。

何もかも『わたしならできる。わたしは間違っていない。これができないなんて・・・』

と、他人を卑下することを推奨しているわけではない。


他人を自分を比べたところで、違って当たり前だし比べる意味などない。

(ただし、比べなければならない時もある。それはもうちょっと人間が出来上がってから)


自分以外のことは分からないのだから、言葉のやりとりでしか考えを伝えあうことは出来ない。


その言葉が真実かどうかは、自分が信じられるか信じられないかの判断でしかないし、

自分を信じてもらおうとするのであれば、言葉や行動で示すしかないのだ。


心で繋がっていられる者同士とは、お互いが真っ直ぐな感受性をもち、素直な表現ができて

尚且つ自分の真実を述べることこそ、相手を思い遣ることだと認識している者たちのことだろうと思う。



わたしは、良い事も悪い事も全てを包み隠さず言葉にしてしまう。

社会ではあまり重宝されない人間だ。

気を遣うという行為は、よい時と悪い時があることも分かっている。

だから、他人から見たら『気遣いの出来ないヤツ』と思われることも多々あるだろう。

でもそれでも、わたしのことを好きだと言ってくれる人たちはいる。

わたしもわたしで、自分にとって大切な人が幸せならそれでいいじゃないか、と思っている。

全ての人から好かれようなどと、そんな面倒なことは微塵も考えたことはない。


ありのままで、自分のしたいようにして、それでいて周りに好いてもらえる。

こんなに幸せでいいんだろうかと思う。


敢えてやらない気遣いを、分かってくれる人たちがいるだけで

そして、本当の気遣いを分かってくれる人たちがいるだけで

わたしは十分幸せだ。




などと、わたしが日々ぼーーーっとしている時に、頭をフル回転させていることなど

周りの人々は知る由もない。




それが世界だ。


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Posted by hys at 16:07│Comments(0)独り言
 
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